2025-06-16
6/14~7/21 企画展「共助の仕組み 事始め」

伊香相救社は江戸時代以来の災害対策や明治政府の備荒金貯蓄の奨励に従い、初代伊香・⻄浅井郡⻑の小山政徳らが、明治14 年(1881)2 月、滋賀県の認可を得て創立した共済組織です。窮⺠救済や風水害火災等の罹災者救済を行なうため、郡内の各戶から資金を集め貯蓄し、組織の規則や議決に基づき、救済金を支給する団体でした。
伊香・⻄浅井郡という「公的」な地方行政の関係者が中心となって設立したもので、伊香・⻄浅井郡(明治30年以降の伊香郡)約7,500戸の内約9割が加入しており、富裕層・貧困層を問わず25銭か30円まで可能 な範囲で出資がなされていました。あくまで出資者のための組織という「私的」結社としての面を持っていましたが、現在の社会保障・損害補償制度を考える上にも参考となります。
今回の展示では、伊香相救社に関する基本史料を展示し、近代黎明期の「共助の仕組み」を掘り下げて考えます。

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